【41】肺炎【台風・1か月以内・90歳代・男性】

災害区分 台風
発災から死亡までの期間 1か月以内
性別・年齢 男性・90歳代
死因 肺炎

死亡までの経緯等

発災前から甲状腺ホルモンの不足により、投薬治療を行っており、更に車いすを利用し自宅1階で生活しながら、デイサービスを利用していた。
台風による被災で自宅の1階が浸水したため、家族の助けを借り2階へ避難し、2日間を過ごした。被災翌日は普通食を半分程度食すが軽い咳症状があった。翌朝、ショートステイ先へ移動するが、食事・水分ともに摂取量が大きく落ち、身体の全体的な衰弱がみられる状況となった。施設の職員の勧めで、かかりつけ医を受診した後、かかりつけ医の判断により、入院施設のある病院へ入院したが、2日後、肺炎のため死亡した。
深夜に自宅が浸水し、寒気等に対応することが難しい中での生活を強いられており、台風による影響が死期を早めた可能性があると認められることから、死亡と災害との間に相当因果関係があると認められた。

被災地での健康を守るために(厚生労働省)

2.病気の予防

(5)心身の機能の低下予防

慣れない避難所や仮設住宅の生活では、体を動かす機会が減ることで、特に高齢者の場合には、筋力が低下したり、関節が固くなるなどして、徐々に「動けなく」なることがあります。

また、動かないでいると、だんだん心が沈んできて「3.こころのケア」にあるような症状が出てしまうこともあります。

身の回りのことができる方は、なるべく自分で行ったり、可能な作業に参加したりしてください。

声をかけ合って、積極的に体を動かすようにしましょう。

3.こころのケア

今回の地震のように大変重いストレスにさらされると、程度の差はあっても誰でも、不安や心配などの反応が表れます。まずは休息や睡眠をできるだけとるようにしましょう。

これらの不安、心配の多くは時間の経過とともに回復することが知られています。

不安や心配を和らげる呼吸法として、「6秒で大きく吐き、6秒で軽く吸う、朝、夕5分ずつ」行う方法もあります。実践してみましょう。

しかし、

1)心配で、イライラする、怒りっぽくなる
2)眠れない
3)動悸(どうき)、息切れで、苦しいと感じる

などのときは無理をせずに、まずは身近な人や、専門の相談員に相談してみましょう。

また普段からお互いに声を掛け合うなど、コミュニケーションを取るなどしてこころのケアをすることが大切です。

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