【34】縊死【地震・1か月以内・70歳代・男性】

災害区分 地震
発災から死亡までの期間 1か月以内
性別・年齢 男性・70歳代
死因 縊死(いし)

死亡までの経緯等

約6年前から双極性障害で通院し、服薬による加療を行っていたが、日常生活に支障はなかった。
自宅が半壊し、避難所へ避難する。処方薬を持ち出すことができず、薬を服用せずに避難生活を送る。避難から2日後に、体調が悪くなり、不安感が強くなり食事もとらない状態となる。また、誰とも話をしなくなり、しきりに「怖い」と発言するようになった。翌日、かかりつけ医を受診。体の不調と不安感、恐怖感を訴える。表情からもうつ状態であることがわかる状態であった。
被災から半月後に自宅に戻る。食事はあまり進まない状態であった。
帰宅から5日後の朝、自宅で縊首する。
地震によるショックや余震への恐怖及び避難生活による身体的負担が持病である双極性障害を悪化させて縊死したものと推認されることから、死亡と災害との間に相当因果関係があると認められた。

被災地での健康を守るために(厚生労働省)

3.こころのケア

今回の地震のように大変重いストレスにさらされると、程度の差はあっても誰でも、不安や心配などの反応が表れます。まずは休息や睡眠をできるだけとるようにしましょう。

これらの不安、心配の多くは時間の経過とともに回復することが知られています。

不安や心配を和らげる呼吸法として、「6秒で大きく吐き、6秒で軽く吸う、朝、夕5分ずつ」行う方法もあります。実践してみましょう。

しかし、

1)心配で、イライラする、怒りっぽくなる
2)眠れない
3)動悸(どうき)、息切れで、苦しいと感じる

などのときは無理をせずに、まずは身近な人や、専門の相談員に相談してみましょう。

また普段からお互いに声を掛け合うなど、コミュニケーションを取るなどしてこころのケアをすることが大切です。

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