【114】虚血性心疾患【地震・3年以内・60歳代・男性】

災害区分 地震
発災から死亡までの期間 3年以内
性別・年齢 男性・60歳代
死因 虚血性心疾患

死亡までの経緯等

被災前から統合失調症の治療のため入院していた。入院中に被災したが、大きな変化は見られなかった。
被災約1週間後に、市外にある同系列の病院に避難。転院2日後に、県外にある病院に再度避難した。転院から約4か月経過後頃から、落ち着きに欠けるようなり、大声を上げるなど周囲への迷惑行為や、転倒が続くなど統合失調症が悪化したことから、拘束状態となる。また、嚥下能力が低下し、食事も飲み込めなくなったことから経管栄養を開始する。
被災から約2年5か月後、発熱、誤嚥による肺炎症状が強くなったため経管栄養を中止し、点滴静脈内注射で経過をみることとなり、抗生剤の投与などにより肺炎は軽快。
その後、全身状態に問題は見られなかったが、病院スタッフの巡視時に心停止状態を発見され、蘇生措置が施されたが、死亡が確認された。
災害により転院を余儀なくされ、転院による環境の変化による身体的・精神的負担が虚血性心疾患による死亡に影響したものと推認され、死亡と災害との間に相当因果関係があると認められた。

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