
災害区分 台風
発災から死亡までの期間 3か月以内
性別・年齢 女性・80歳代
死因 肺炎
死亡までの経緯等
発災前は要介護認定があり、訪問介護を受けていた。生活の一部に介助を必要としていたが、会話は問題なくできていた。また、高血圧のため服薬治療を行っていた。
発災時は近隣の河川の水位が上がってきたため、同居家族と共に親族宅に避難。親族宅には介護ベッドがなく起き上がることができず、背中の痛みを訴えたため、レンタルの介護用ベッドを搬入した。訪問介護を受けていた施設が被災したため、発災から約2週間は訪問介護を受けることができなかった。訪問介護が可能となった日からは別の親族宅に転居したが、災害後の粉塵が酷かったため、せき込むことも多かった。発災から約2か月後、仮設住宅に入居。度重なる避難により疲労し、食欲も減退していった。仮設住宅へ入居してから約2週間後、同居の親族の呼びかけに応じなかったため緊急搬送されたが、肺炎による死亡が確認された。
災害により訪問介護、訪問看護が受けられない期間があったことや、避難のため住居の移転を繰り返す等、生活環境が激変したことにより体力が低下し、死因である肺炎の発症に至ったと推測されることから、死亡と災害との間に相当因果関係があると認められた。