
災害区分 台風
発災から死亡までの期間 3か月以内
性別・年齢 女性・90歳代
死因 老衰
死亡までの経緯等
発災前は統合失調症による認知機能の低下等があったが、食事は自力摂取できていた。また、施設での活動にも参加するなど活発的であった。
発災時は入所していた施設が浸水被害にあったため、3階に避難した。ライフラインが停止し、フロアに利用者があふれかえる中、窮屈な状態で体動が激しいため何度も場所を変更した。また、救助されるまでの間、食事は少量の粥と水分中心のものだった。発災から3日後、病院に搬送されそのまま入院することとなったが、食事は自力摂取するなど体調は安定していた。約1か月で退院し、発災前とは別の施設へ入所した。ここでも比較的安定していたが、幻覚が見えると訴えたり、大声で怒るなどの行動も見られるようになった。さらに約1か月後、元の施設に再入所したが、徐々に活動量は低下し、発災から約3か月後、老衰のため死亡した。
災害により介護を受けられない期間があったことや、短期間に3度の生活環境の変化があったことによる体力の低下が死期を早めた可能性があることから、死亡と災害との間に相当因果関係があると認められた。