
災害区分 地震
発災から死亡までの期間 6か月以内
性別・年齢 男性・70歳代
死因 敗血症
死亡までの経緯等
地震発生の約1か月前から心不全のため入院し、リハビリ等を行っていた。
地震により入院先の病院が被災し、入院継続が不可能となったためすべての入院患者が他の病院に転院となった。
被災から約2か月後、全身状態の改善が厳しく、看取り前提で転院するが、胃ろう造設の説明を受け、家族は積極的な治療を希望。転院から約1週間後、全身状態不良のため他の病院へ紹介搬送となるも、全身状態が非常に悪く、胃ろう造設は不可能とされた。また仙骨部に褥瘡があり、当該褥瘡は重度で感染も伴っているため生命の危険があることも家族に説明された。その後、徐々に改善が見られ、経管栄養・経口栄養の併用となる。
被災から約4か月後、急な発熱や血圧低下、酸素化低下があり尿路感染症による敗血症とされた。その2日後、意識レベルが急に低下し、心肺停止状態となって死亡した。
被災により転院を繰り返し生活環境が激変したことが身体的・精神的に負担を与え全身状態の悪化につながって敗血症により死亡したと推認されることから、死亡と災害との間に相当因果関係があると認められた。
被災地での健康を守るために(厚生労働省)
1.生活・身の回りのことについて
(2) 水分について
[1] 水分の確保
様々なストレスや、トイレが整備されないことが原因で、水分をとる量が減りがちです。また、気温が高いときには脱水状態になりやすいので、こまめに水分をとりましょう。特に高齢者は脱水に気付きにくく、こうした影響を受けやすく、尿路の感染症や心筋梗塞、エコノミークラス症候群などの原因にもなるので、しっかりと水分をとるようにしましょう。