【56】肺炎【地震・3か月以内・80歳代・男性】

災害区分 地震
発災から死亡までの期間 3か月以内
性別・年齢 男性・80歳代
死因 肺炎

死亡までの経緯等

アルツハイマー認知症で入院していたが、症状は軽度で、自分で歩いてトイレや食事等は行うことができた。自宅へも宿泊はしていなかったが、月に1回は帰っていた。入院中、歩行困難となり、急激に衰え、お粥をスプーンで食べさせてもらっていた。また、点滴で栄養補給を行っていた。
地震で病院の建物が被害を受け、県内で受入れ病院がないため、他県の病院へ自衛隊の搬送で転院する。転院後は、転院前より弱っており、意思表示ができなくなっていた。食事もスプーンによるものではなく流動食になっていた。発熱し、誤嚥性肺炎を伴ったため治療を開始したが、肺炎のため死亡した。
地震で病院が被災して転院を余儀なくされ、長距離の移動を伴う転院が体力を弱らせ、肺炎により死亡したと推認されることから、死亡と災害との間に相当因果関係があると認められた。

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