
災害区分 地震
発災から死亡までの期間 3か月以内
性別・年齢 女性・90歳代
死因 肺炎
死亡までの経緯等
被災前は有料老人ホームに入所し、医療機関からの訪問看護及び近隣医から高血圧等の薬を処方してもらっていた。認知症の症状もあり、寝たきりの状態であったが、意識はあり、見舞に来た子供たちと会話をしていた。
入所していた施設で被災。地震の影響で施設は断水し、空調も故障する。水・おむつ等の必需品の確保や、施設の職員も避難したことで介護職員の確保が困難となったことから、被災から5日後に自宅に帰され、自宅介護となる。自宅も断水し、灯油の確保ができず暖房も使えない状態となる。
被災から約1週間後、呼びかけにも応じず、発熱等体調が悪化したため救急搬送。肺炎と診断され、入院する。入院翌日に、地震の影響で隣県の病院に転院。一時、危篤状態となる。その後、受入可能となった地元市内の病院に、被災から約20日後に転院する。再転院後、38度から39度の熱が続き、約1か月後に死亡。
地震の影響で入所施設から帰宅し、生活環境の悪い中で十分な介護を受けられずに肺炎となり、回復することなく死亡したことで、死亡と災害との間に相当因果関係があると認められた。