【66】肺がん【台風・3か月以内・60歳代・女性】

災害区分 台風
発災から死亡までの期間 3か月以内
性別・年齢 女性・60歳代
死因 肺がん

死亡までの経緯等

発災前に肺腺癌の診断を受け放射線治療のため入院していたが、在宅療養に切り替え、以後は定期通院しながら治療を継続していた。また、発災直前から胸水が増加し始めたため、再度入院の上、化学療法を予定していた。
発災後、台風の影響による停電のため自宅のエアコンが使用できなくなり、夜間も30度を超える高温の中、自宅で生活していた。発災から4日後に体調が悪化し、呼吸も困難になったため、病院に救急搬送され緊急入院。胆のう炎の合併症も診断された。その後は、対症療法を継続していたが、病状の進行に伴い全身の状態が悪化し、発災から約1か月後に死亡した。
持病の肺癌の治療を自宅で継続していたが、長時間のライフラインの断絶により過酷な状況に置かれたことに起因して症状の悪化が促進されたと判断されたことから、死亡と災害との間に相当因果関係があると認められた。

被災地での健康を守るために(厚生労働省)

1.生活・身の回りのことについて

(1) 暑さへの対策

暑い日が続く季節となってきたため、脱水や熱中症で体調を崩さないように注意することが必要です。日中に外出するときには、日傘の使用や帽子の着用、日陰の利用などにより暑さを避け、こまめに水分・塩分補給をしましょう。特に、節電・節約を意識するあまり、クーラー等を使わず熱中症になることがないよう、室温をこまめに計測し、28度を目安として、適度にクーラー等を使用することも重要です。また、暑い日に、めまい、頭痛、吐き気などの症状がみられた際には、すぐに医療機関を受診しましょう。

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