
災害区分 豪雨
発災から死亡までの期間 1年以内
性別・年齢 男性・70歳代
死因 肺炎
死亡までの経緯等
発災前からパーキンソン病の診断を受け、嚥下困難や誤嚥性肺炎の持病があったが、治療を継続しており症状はほぼ安定していた。
発災時は浸水前に近隣に住む親戚と共に避難。常用していた薬を忘れたため、2日後に入院するまで断薬となった。翌朝早朝に体育館へ到着するが飲食は出来ていなかった。夕方頃、バスにより更に別の避難所へ移動することとなり夜に到着。翌日、保健師が体調不良に気付き緊急搬送され、熱中症の疑いで入院することとなった。さらに断薬を機にパーキンソン病の急性増悪となり誤嚥性肺炎を発症。肺炎は軽快するもリハビリ継続のため転院する。転院後、認知症の悪化や嚥下機能の低下などにより全身状態が悪化し、心身の機能も低下。発災から約11か月後、肺炎により死亡した。
被災による服薬の中断により持病であるパーキンソン病の急性増悪から心身の機能が低下し、死因である肺炎の発症を招いたと推認できることから、死亡と災害との間に相当因果関係があると認められた。