【64】慢性腎不全【台風・3か月以内・90歳代・女性】

災害区分 台風
発災から死亡までの期間 3か月以内
性別・年齢 女性・90歳代
死因 慢性腎不全

死亡までの経緯等

自宅が浸水したため市内の親戚宅に避難する。避難した親戚宅が断水地域であり、また、介護用ベッドも使えなかったことから、生活に支障を来すようになる。慣れない環境での生活と断水による不便な生活で、身体も疲労し、日常生活レベルが徐々に低下する。
褥瘡の心配が出てきたため、親戚宅への避難から約1週間経過後に市内アパートに転居する。転居後は食欲が低下し、体動も困難となる。通院も困難になり、家族が医師に病状を説明し、処方を受ける。薬服用3日後、軟便が続くため医師の指示により抗生物質の服用を中止する。
アパートへの転居から約10日後、転居先の市内アパートでぐったりとしてチアノーゼもあったため、市内病院に救急搬送され入院し、治療を行う。医師からは、抗生物質の服用や点滴により腎機能が急速に悪化したとの説明を受ける。
退院後は、本人の希望もあり、応急修繕した自宅に帰る。自宅で看護を続けるが、退院から半月後に腎不全のため死亡する。
台風被害のために自宅での生活が困難となり、移動を繰り返した結果、身体的負担により病状を悪化させて死亡したとして、死亡と災害との間に相当因果関係があると認められた。

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