【12】熱中症の疑い【台風・1週間以内・90歳代・女性】

災害区分 台風
発災から死亡までの期間 1週間以内
性別・年齢 女性・90歳代
死因 熱中症の疑い

死亡までの経緯等

被災者は、日常の会話はできたが、一人で出歩くことはできなかった。
台風の影響により朝から停電していたため、被災者は自家用車内でエアコンをつけて避難していた。その後、午前11時ごろからは自宅内に居たが、午後2時ごろに災害の片付けから戻った家族が被災者の異変に気付き、救急車を呼んで病院に緊急搬送したが、同日、搬送先の病院で死亡した。
自宅に居た間、家族は災害の片付けのため家の中には居なかった。
所轄警察署から、「台風による停電によって、普段使用しているエアコンが使用できなかった状況が判明し、事件性や事故過失はないと認められた。これらの調査結果に基づき、検案医師から、死因を熱中症の疑いと検案している」旨報告があり、熱中症による身体的負担が死亡に影響しているとして、死亡と災害との間の相当因果関係が認められた。

被災地での健康を守るために(厚生労働省)

1.生活・身の回りのことについて

(1) 暑さへの対策
  • 暑い日が続く季節となってきたため、脱水や熱中症で体調を崩さないように注意することが必要です。日中に外出するときには、日傘の使用や帽子の着用、日陰の利用などにより暑さを避け、こまめに水分・塩分補給をしましょう。特に、節電・節約を意識するあまり、クーラー等を使わず熱中症になることがないよう、室温をこまめに計測し、28度を目安として、適度にクーラー等を使用することも重要です。また、暑い日に、めまい、頭痛、吐き気などの症状がみられた際には、すぐに医療機関を受診しましょう。
(2) 水分について
[1] 水分の確保
  • 様々なストレスや、トイレが整備されないことが原因で、水分をとる量が減りがちです。また、気温が高いときには脱水状態になりやすいので、こまめに水分をとりましょう。特に高齢者は脱水に気付きにくく、こうした影響を受けやすく、尿路の感染症や心筋梗塞、エコノミークラス症候群などの原因にもなるので、しっかりと水分をとるようにしましょう。
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